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口腔ケアについて ~実際の方法~

   

みなさん、こんちは。

今回は口腔ケアの実際の方法についてご説明します。

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口腔ケアと言えば、入れ歯や、歯そのものの清掃をイメージするかもしれません。以外に忘れがちなのは、上あごや舌の清掃です。舌には古い細胞の死がいや細菌がくっつきやすく、口臭の原因にもなります。普通は食べるときや話すときに舌が動き、ある程度の汚れは落ちるのです。しかし、舌の動きが低下した高齢者は汚れがついたままになり、さらに舌と接する上あごも一緒に汚れやすくなります。

 

上あごと舌の清掃の方法はとても簡単です。歯ブラシで舌の上を奥から手前に数回かき出します。次に上あごも歯ブラシで10回程度かき出します。決して力を入れすぎてはいけません。一度に汚れを取ろうとしないで、毎日少しずつとっていくつもりで行います。下の場合は専用の舌ブラシを使ってもよいでしょう。口の中が乾燥している人の場合は、あらかじめ口の中に少量の水を入れて湿らせます。乾燥したままブラッシングすると、汚れがよく取れないだけではなく、舌やあごの粘膜を傷つける恐れがあります。

 

体調がすぐれないときや、時間がないときは、最低限上あごと舌だけでもブラッシングしておきましょう。歯ブラシしが、いやおうなく歯に触るので歯の簡単な清掃にもなります。

 

うがいというと、上を向いてガラガラと喉を鳴らしてする人を想像するかもしれません。これはのどの細菌やウイルスを取り除くためのうがいです。これに対して口腔ケアのためのうがいは、ほおを膨らませてブクブクするうがいです。高齢者の場合、ガラガラうがいをするのは避けましょう。誤って器官に入ったり飲み込んだりする恐れがあります。歯みがきの後などはブクブクうがいの方を行うとよいでしょう。

 

しかし、うがいのできる人の条件があります。意識がしっかりしている人、口を閉じることが出来る人、舌や頬を動かせる人、水を吐き出すことが出来る人です。ですので、寝たきりで意識がはっきりしないような人は不向きだと言えます。無理に行うと誤嚥してしまうので控えましょう。

 

うがいのメリットはなんといってもサツパリ感が得られるということです。口の中の歯垢は流すことは出来ませんが、大きな食べかすは洗い流すことができるので、とてもサッパリします。元気な人は歯磨きの前にうがいをし、磨いた後もうがいをするとよいでしょう。心配な場合は歯みがきのあとだけでも構いません。また、口を閉じて頬を動かすので頬の筋肉が鍛えられるというメリットもあります。

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