介護のヘルプ|介護士目線の介護現場

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「震災における介護施設の現状と課題」

   

みなさん、こんにちは。

熊本で大変規模の大きな地震がありました。その中には、施設に入所しながら、震災に会われ、ご苦労をしているかたも大勢いらっしゃいます。しかし、現実には、在宅で介護をして人が避難所での対応が難しく、逆に介護施設を頼り、特別に介護を受けるといくケースがでています。

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さて、実際に施設での働く職員にはどれだけの地域に対して役割を果たそうしているのでしょうか。いや、果たせる可能性があると考えているでしょうか?

現実はそんなに甘くありません。私は、東日本大震災で被災した特別養護老人ホームの施設長の話を聞いたことがあります。ただでさえ、介護人材不足の中で、大地震が起こると、施設に戻ってこられる職員はほとんどいないのです。施設職員であり、自分の家族がいるので震災を心配して仕事に戻ることが現実的にできないのです。

 

施設には災害マニュアルに基づいて非常食等が備蓄されています。この備蓄も多くても1週間分、通常だと3日分ぐらいでしょう。後は、誰が準備してくれるでしょうか。調理員も出勤ができないなか、利用者に対して十分に栄養がある食事を提供することは不可能に近いでしょう。

 

また、震災で非難すると十分なスペースが確保できないと、同じ姿勢で長時間過ごすことになり、普段できないのに床ずれができたり、関節が伸びずに硬直がひどくなります。また、熊本地震では一般に方にも感染症が流行したとのことで、トイレの際は手洗いを徹底するように呼び掛けている場面が紹介されました。

それだけ、地震という災害は高齢者にとって恐い存在なのです。

 

では、それに対してどのように準備しておくのがよいでしょうか。

 

一番頂点に位置するのは、国の施策です。しかし、これはあまり期待できるものではありません。自分達の身は自分で守るという危機感が大切なのです。先ほども説明しましたが、災害マニュアルが施設には存在するはずです。ありふれた雛形を参考にしたものではなくて、その土地・地域に合った適切なものでなければ本来の機能を果たすことはできません。

 

また、訓練も大切です。防災訓練(消防訓練)は年二回義務づけられていますが、震災訓練はとくに取り決めはありません。訓練とはいかなくても、定期的に意識付けるような講義をして、日頃から危機感をもっておきたいものです。

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