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在宅介護での工夫 ~食事で飲み込みが悪くなったとき~

   

みなさん、こんちは。

今回は食事で飲み込みが悪くなったときの対応についてご説明します。

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高齢になると様々な機能が低下していきます。足腰が弱り歩くことが難しくなったり、手足が思うように動かなくなり、入浴で自分の体を洗えなくなったりと、衰えを感じる場面があると思います。食事においても、加齢により機能が衰えることがあります。生命を左右する場合もある「嚥下」と言われる、飲み込みの機能です。健康な人や若い人は、食事をするとき、「ごっくん」と食べ物を胃の中に飲み込みますが、これができなくなるのです。口腔内から食道に流しこむことができなくなったり、喉の奥にある「弁」というものが上手く機能しなくなります。この弁とは、食べものが喉を通過したとき、器官の方向でなく、食道へと導くもの役割があるのです。

 

この弁が機能しなくなると、器官の方に入り最終的に肺に流れ込んでしまいます。こうなると、誤嚥性肺炎という病気を発症して、倦怠感や熱が出て、死に至ることもあるのです。このようなことが無いように、食事でムセ込みが発生したら注意が必要です。喉の奥にある弁がしっかり役割を果たすためには、喉をゆっくり通過して器官に流れないようにすることが大切です。

 

そのためには、水気があるものや水分はなるべく摂取しないほうがいいです。では、どのような方法で摂取せるかですが、はちみつ状のようにするのです。食事そのものに、ゼラチンや片栗粉を混ぜて、あんかけのようにすると食べやすくなります。また、市販で売られている「トロミ剤」というものを使用することもできます。このトロミ剤は色々なメーカーから販売されており、種類は豊富です。味を全く変えないで、トロミを付けることができるのです。このトロミ剤は大きな容器に入って売られているものもあれば、砂糖のようにスティックになっているものもありますので、家用や外出用で使い分けることができます。

 

トロミ剤の使い方でひとつだけ注意があります。それは、トロミ剤を付けすぎないようにすることです。混ぜてすぐはトロミが付かないので、ついつい追加して入れてしまいます。しかし、時間の経過と共にどんどんトロミがついて、酷い時にはお餅のようにまで粘りのあるものになってしまいます。ここまでトロミが付くと喉に詰めてしまう可能性も出てくるのです。

 

また、パサパサしたパンや和菓子の最中は飲み込みが難しくなります。酢物は皆さんも同じだと思いますが、むせやすい食べものですので高齢者には不向きです。夏場にはサッパリしたソフトクーリが食べやすくカロリーも摂れるのでお勧めです!

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