在宅介護での工夫 ~就寝中オムツを脱いでしまう~
みなさん、こんにちは。
今回は夜間等の就寝中オムツを脱いでしまったときの対応策をご案内します。
認知症の影響で不潔清潔の区別が付けられなくなると、オムツの中に手を入れたり、汚れたパットを触ることがあります。この症状は身体に触れる汚れた部分があまりにも不愉快なため、自分で何とかしたいという思いから行なうのです。ですから、大声で怒ったりしても効果はありません。本来なら、汚れた時点ですぐに交換してあげれば、お互い不快な思いをしなくても済むでしょう。
しかし、在宅介護となると話は別です。老老介護や認認介護等で、かなり過酷な状況のなかで介護が行なわれているのが現状です。介護する側もされる側も、それなりにストレスは大きいのです。そんな時、少しも負担を軽減する方法があります。大きなビニールごみ袋をシーツと敷布団の間に挟んでおくのです。ゴミ袋は90ℓの大きさが良いでしょう。2~3枚用意して、切り開いて一枚のシート状にして、テープでつなぎます。テープはセロテープでは弱いため、できたら布テープがいいでしょう。これで布団をくるみ、上からシーツをかけます。こうすれば、オムツを外した状態で漏らしてしまっても、シーツのみの洗濯で済みます。カサカサと音がして気になる場合は頭の下だけ袋をのけるとよいでしょう。
また、もう少し丈夫なものであれば、防水性の薄手のテーブルクロスが切り売りされています。それを購入して布団の大きさにして同じ要領で使用してもいいでしょう。
但し注意があります。床ずれになっている人、またはその可能性が高い人には不向きです。床ずれの原因には栄養不足、摩擦、過度な加圧、湿気などがあります。ビニールを敷くことにより湿気の逃げ場がなくなり、床ずれの部位に悪い刺激を受けてしまうのです。結果的に、夜間の定期的な体位変換やクッションを利用することになり、余計大変になってしまいます。
床ずれ、またはそのリスクがある場合は、ケアマネジャーさんや医師、看護師等に相談して、身体面を第一に考えた対応をしましょう。
勿論、専用の防水シーツというものも販売されていますが、割と高額であるため購入が難しいこともあります。しかも、どこの店でも購入できるものではないので、手に入れることも簡単ではありません。今回のようにアイデアしだいで費用を安く抑えることができるので試してみて下さい。