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在宅介護での工夫 ~家庭での床ずれ予防~

   

みなさん、こんちは。

今回は家庭での床ずれ予防の方法をご紹介します。

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床ずれとは、湿気や加圧、栄養不足等により身体が壊死していくことをいいます。一番できやすいところは、お尻の仙骨部(骨が少し出っ張っているところ)です。次に踵や耳の後ろ、肘等があります。気付いた方もいると思いますが、ベッドや布団で横になったときに、面に接するとところが発症しやすいのです。

 

昔は「床ずれが出来る施設は恥だ」と言われていたときもありましたが、個人の体質が大きく関係することから、職員の努力不足だとか言う考えは薄れてきました。勿論、家庭においてもそうです。床ずれが出来たからと言って、手を抜いたりしているわけではありませんよね?

 

それでも床ずれが一度出来てしまうと、痛みを感じるのは勿論ですが、再発がしやすくなり、酷くなると他の感染症を引き起こすことだった考えられます。そこで、家庭できる予防の方法ですが、まずは体位の変換を行うことが必要です。これは同じ場所に圧がかからないようにするため、横になっている状態の身体の角度を調整するのです。この角度の調整方法ですが、女性の介護者が男性の方を動かすのは大変です。そこで便利な方法が身体の下にバスタオルを敷いて、タオルごと角度を変えるのです。これなら、身体自体を支えながら体位変換しなくてもよく、タオルの一部を持って左右にコロコロと向きや角度を帰ることができます。角度を変えた時に身体に挟むクッションですが、購入しても自分で作っても大丈夫です。購入するのであれば、介護用品の専用のものがあり身体が痛くないような工夫がされてあります。自分で作るのであれば、簡単に洗えるものが良いでしょう。尿漏や汗で汚れても簡単に洗濯出来るからです。また、踵や肘専用の小さめのクッションを作ると使いやすくなります。

 

湿気を取り除くことも大切です。特に女性でオムツをしていると尿でおしりが濡れて、仙骨部までもベトベトしてしまいます。おむつ交換をしたときに、すぐに新しいものと交換するのではなく、皮膚の表面を簡単に乾かすと床ずれの予防になるのです。例えばドライヤーの風を上から軽く当ててやるといいでしょう。温風でも良いですが、低温火傷しないように、皮膚の表面を触りながら確認しましょう。どうせ、濡れるのだから同じことだと思われる方もいるかもしれませんが、一日のうち少しでも湿っている時間を減らすことが大切なのです。このような考えでいくと、尿や便が出た時に、交換の間隔時間が少しでも短い方が皮膚が乾燥した時間が確保できて予防になるのです。

 

一度、家庭で床ずれが出来てしまうと、医療的なサービスを受けることになり、訪問看護や往診等も必要になります。なるべく発症させないように、予防をしっかり行いましょう。

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