介護のヘルプ|介護士目線の介護現場

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在宅介護での工夫 ~家族の介護負担軽減~

   

みなさん、こんちは。

今回は家族の介護負担の軽減の方法を考えていきたいと思います。

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介護保険サービスのデイサービスやショートステイを利用すれば身体的な介護負担の軽減はできるかもしれません。しかし、精神的な面での負担の軽減は難しいところがあります。特に、親や配偶者を大切に思うあまり、介護に力を入れすぎて精神的な疾患に罹患する場合があります。一度うつ病等になってしまうと、回復までに時間も要しますし、肝心な介護も十分にできなくなってしまいます。在宅介護での心得として、100%の介護を目差すのではなく、60~70%程の介護で継続できるように取組むことが大切です。

 

さて、精神的な支えになってくれるグループや団体もあります。身近なところで考えれば、担当のケアマネさんです。単に、介護保険サービスについての利用だけではなく、家族の負担軽減の役割も担っています。簡単な相談なら乗ってくれます。また、認知症の高齢者の対応でストレスを感じる場合は、是非自治体に問い合わせてみて下さい。認知症の高齢者を介護する家族で組織されたグループが存在する場合があります。これを自助グループと言いますが、同じ境遇の人々が集い普段の出来事や悩みをお互いに話し合うことで、支えあうという役割を持っています。あまり、追い込まれる前の段階で自ら行動を起こすことが出来る状態で、仲間に入れてもらうとよいでしょう。

 

スマホやパソコンがあるのなら、介護者の仲間が集うサイトや相談に乗ってくれるサイトもあります。自分だけが悩んでいるのではない、同じような悩みを持つ人が沢山いると感じるだけでも精神的ストレスはだいぶ軽減できると思います。悩みを伝えたり、聞いたりすることにより、お互い支えあえるような関係を保ちましょう。

 

在宅介護をしている方の中には、心療内科を通院している人は少なくはありません。これまで述べた方法でも解決できなければ、早い段階で心療内科を受診するのもひとつの方法です。「薬を出されたら飲むことに抵抗がある」と感じている人も多いと思いますが、薬が処方されるとも限りません。これまでの出来事や苦労話を医師に伝えるだけでも、気が軽くなることもあり、治療のひとつだと考えられているのです。もし、薬が処方されたとしても、いきなり効果が強いものを処方することはなく、薬の量や種類を考えてくれるのです。長い目で治療をすることになる場合はあれば、短期間で解決できる場合もありますので、まずは第一歩を踏み出してみて下さい。

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