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在宅介護での工夫 ~家の中で転倒や転落が心配~

   

みなさん、こんちは。

今回は家の中で転倒や転落が心配なときの対応をご紹介します。

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脚の筋力が低下すると、本人の思っている以上に脚が上がらず、転倒・転落のリスクが高くなります。特に家の中は段差が多く数センチの高さでもつまずく危険性があります。まだ、最近建てられたような家ならバリアフリーになっていますが、昔の家なら土間があったり、階段が急だったりと転倒のリスクは高くなります。

 

このような家庭環境を整備するために、介護保険制度の住宅改修があります。この制度は家の中の段差をなくしたり、手すりを取り付ける工事のことです。支給限度額は20万円で、最初に建替えておいて、9割が戻ってくる仕組みになっています。具体的な工事の流れですが、まず最初に担当のケアマネジャーさんに相談します。そこである程度本当に改修が必要か参考意見を聞くことができます。ケアマネさんに確認できたら、書類・申請関係は全て代理で行ってくれます。勿論、工事業者は本人や家族が選ぶことが出来ますが、分からなければケアマネさんのお勧めの工事会社でも良いでしょう。工事が開始されても、業者との打ち合わせ等はケアマネさんが仲介してくれます。先ほどもご説明した通り、支給限度額が20万円と決まっているため、それをオーバーすると自己負担になってしまいます。本当に必要性があるかどうかを慎重に検討しながら、無駄が無いように限度額以内で納まるようにすることが大切です。

 

工事関係は住宅改修で対応できますが、ちょっとしたアイデアで対応することもできます。例えば、夜間トイレに行くときに足元が暗くて見えにくいというときは、足元専用の照明があります。コンセントから電気を取るものもありますが、乾電池で置きたいところに置けるものもあります。また、人感センサー付きで、人間の存在に反応して付くものもありますから便利です。また、玄関で靴を履いたり脱いだりする時にバランスを崩して転倒するリスクもあります。このようなときは、上がりかまちの下に椅子を設置しておけば身体を安定したまま靴を脱いだり履いたりできます。

 

このように介護保険制度の住宅改修を利用して環境を整える場合もありますが、ちょっとしたアイデアで生活しやすい環境にすることができるのです。家族では分かりにくい場合は担当のケアマネさんに尋ねてアイデアを頂きましょう。ケアマネさんは一人で何人も担当しているので、色々な家の造りや環境を経験していますので、きっと頼りになると思います。

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