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誤嚥性肺炎とは

   

みなさん、こんにちは。

今回は誤嚥性肺炎にについてご説明します。この言葉を聞いた人は少なくないでしょう。要するに肺炎です。原因は食べ物や唾が肺に流れ込み、そこから炎症を起こす病気なのです。

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では、具体的に説明します。人間は食べ物が喉を通る時、喉にある弁で器官にはいらず、胃の方に流れるようにしてくれる機能があります。しかし、高齢になると、様々な機能の低下と同様にその弁の機能も低下して、役割を果たせなくなるのです。役割を果たせなくなると、食べ物や唾は肺の方に流れ込みます。これには、細菌が混ざっており肺に届くと炎症を起こして肺が機能しなくなるのです。

 

予防する方法はいくつかあります。まず、早食いをしないことです。また、介助する場合は本人のペースに合わせてゆっくり食べてもらうことです。スピードが速いと、重力に任せて下に落ちていくため、喉の弁が役割を果たさないのです。ですから、時間がかかるからといって、スピードを早くするのは厳禁なのです。

 

次に、水分にトロミをつける方法があります。一般的な若いひとでも、水を一気に飲んでいたら咽込むことがあると思います。これは、器官に入った異物を外に出そうとする人間の反射機能なのです。高齢になると、この反射機能自体もなくなりますので、咽込むことなく器官に入りやがて肺へと達してしまうのです。

一般的には「トロミ剤」と呼ばれる粉があります。種類はメーカーから色々出されておりとても豊富にあります。このトロミ剤を水分に混ぜることにより、はちみつ状のようなものになるのです。こうすることにより、喉をゆっくり流れるため誤嚥しにくいのです。

 

食事や食後の姿勢も大切です。特に、在宅で食事介助をしたあと、すぐにベッドに横になるのは危険です。一度胃に入った食べ物が逆流して器官の方に流れる可能性があるのです。こうなれば、誤嚥性肺炎の原因になります。ベッド上で食事介助したとしても、背中の角度をすぐに戻すのではなく、20分~30分はそのままにしておくと良いでしょう。また、食事介助は顎を引いてやや前傾姿勢になるような体勢で食べさせてあげて下さい。

 

口腔内を清潔に保つことも大切です。重度化すると、自分の唾や唾液も肺の方に入り、そこから炎症を起こして誤嚥性肺炎になるのです。そのため、口腔内が不潔だと、様々な菌が発生してその菌と一緒に肺に流れるのです。ですから、定期的な歯磨き等で口の中を清潔に保つ必要があるのです。

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