介護のヘルプ|介護士目線の介護現場

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特別養護老人ホームでの生活 ~困ったとき編~

   

みなさん、こんにちは。

今回は特別養護老人ホームで何かに困ったとき、どのように対応してくれるかについてご説明します。

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限られた施設のなかの狭い空間だと、ストレスが溜まる事があると思います。

「他の利用者とのトラブル」

「苦手な職員の存在」

「食べ物の味付け」

「自宅に帰りたいが帰れない」

このような悩みでストレスを抱えるのではないでしょうか?

そのようなときには、専門の「生活相談員」という職員がいます。

「こんなこと人にいうのは気が引ける」

「私が我慢すれば済むことだ・・・」

と考える必要はありません。相談の技術をもった専門職できるのです。

特別養護老人ホームでは必ず配置しないといけないと介護保険制度上で決められています。施設により1~3名が勤務しています。

 

これまで私がうけた少し珍しいケースをお伝えします。

女性で認知症状はほとんどなく、ある程度自分の身の回りのことができる方でした。介護職と共に、相談があると尋ねてきたのです。近親に身寄りがなく、自身で通帳の管理をしていたのです。その通帳が紛失して困っていたのです。すぐに、その銀行に連絡して不正な引き出しがないかを確認してもらいました。幸い、引き出した形跡はなく、銀行員をお呼びして、再発行をすることにしたのです。勿論、古い口座は止めました。本人は数日前から夜も眠れないほど悩んでいたそうです。「もっと早く相談にくればよかったのに」と笑顔で言うと、安心した表情をしていました。

まだあります。

この方も認知症状があまりない、男性でした。若い頃借金をしていたらしく、行方を突き止めて施設まで借金を回収しにきたのです。施設の利用を払いながら月々の返済は難しいとのことで、本人の経済的な状況を説明してあげ、仲介したこともありました。

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最後に施設で亡くなられた人のお話です。

80代の男性でしたが、身元引受人が義理の姉でした。亡くなったことを連絡しても、高齢で少し認知症があるため、適切な対応ができなかったのです。遠方にいる別の親戚を呼んでいるとうのですが、ご遺体をいつまでも施設に安置しておくことはできません。そこで、「通夜はどうするのか」「葬儀社は決まっているのか」「葬儀の規模はどうするのか」といういことを聞き出し、葬儀社とお話を進めたこともありました。

このようなケースは稀ですし、こんな相談が続くと生活相談員も確かに大変です・・・

しかし、専門の職員が勤務しているのですから、悩み事や困ったことは積極的に活用すといいでしょう。

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