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特別養護老人ホームでの生活 ~看護編~

   

みなさん、こんにちは。

今回は特別養護老人ホームのお年寄りの生活の様子についてご説明します。

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特別養護老人ホームは老人福祉法での名称です。介護保険制度が開始された2000年からは介護老人福祉施設という名称です。ただし、老人福祉法は今も存在しますので、「特別養護老人ホーム」でも「介護老人福祉施設」でも構いません。

一般的には、特別養護老人ホームの方が身近ですかね。

 

さて、特別養護老人ホームは介護を受ける生活の場です。重要なことは、「生活の場」ということです。職種には、直接介護を行う介護職員、健康管理を行う看護師、栄養の管理を行う栄養士、リハビリテーションを行う機能訓練指導員、ケアプランを作成するケアマネジャー、利用者(お年寄り)と家族の相談や施設全体の把握をしておく生活相談員です。

ちなみに僕は、現在生活相談員です。

このように、たくさんの職種がありますが、職員の数は圧倒的に介護職員が多いです。ここで皆さん疑問に思いませんか?

 

看護師? 病院じゃないよね? って。

 

そうなんです。特別養護老人ホームは先ほども説明しましたが、「生活の場」なのです。だから、看護師といっても、簡単な怪我の処置や血圧や脈を計ったりするだけです。なかに、生活の場とはいっても、医療依存度の高い利用者に対しては注射等をすることもあります。しかし、病院でするような積極的な治療はしません。

 

家族さんの中には、病院の看護師と同じようなことをしてくれる思っている方もいます。しかし、生活の場である特別養護老人ホームの看護師は健康管理程度のことしかし行いません。では、具体的に健康管理とはどういくことか気になりますよね?

 

生活で大切なこと・・・。

食事ですね。

通常の食事介助なら介護職員が行います。しかし口から栄養を取ることができない人が「胃ろう」というもので栄養をとります。これは胃に穴を開け、そこに管を通して栄養を直接流すのです。この流す手助けをしています。

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それと、食事ときたら排泄ですね。

オムツ交換やトイレにお連れするのは介護職員です。

しかし、便秘が酷い方へは「摘便」といい、肛門に指を入れて便をかき出したり、浣腸を挿したりします。

 

利用者のなかには、脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病等の病気を発症したり、転倒・転落で骨折される方がいます。そのようなときは契約している医師に相談して、緊急的に受診したり往診を依頼して状況説明をするのも看護師が行います。

 

近年、法律の改正で介護職員でも医療に関わること(医療行為)が認められている部分もあります。しかし、基本的には医療行為は看護師の役目なのです。利用者が安心して生活でいるのは、介護職員と看護師の連携をがあるからです。

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