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施設入所の心の整理

   

みなさん、こんにちは。

 

今回は施設入所の心の整理についてご説明します。

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「自宅出での介護が大変で、施設にお願いしょうと思う。でも、親に対して何となく申し訳ない・・・」

こんな葛藤をもたれることがあると思います。

施設に入所をするときの心の整理について考えましょう。

 

あっちをみても、こっちをみてもお年よりだらけの日本・・・・。

わが国は長寿大国で、平均寿命は男性も女性も80歳代となっています。第一次ベビーブームでは子供の出生が4人、5人は普通でした。第二次ベビーブームになると、出生数は減少しましたが、国の役割は機能しており、年金・医療・福祉はそれほど大きな問題とはならなかったのです。

 

しかし、今はどうでしょう。

 

平均出生率は1,4人ほどで、二人の夫婦の間に産まれるこどもは2人いないことになります。単純に考えても子供だけで親の老後の世話をできる時代は終わっています。世間の目を気にして施設に入れることに抵抗を示す方もいるかもしれませんが、時代は確実に流れているのです。

 

認知症の高齢者の介護って本当に大変です。

 

特に、身体が元気で重度の認知症になると、家族が困ってしまう行動が多くなります。

 

まだ、介護に専念できる環境ならともかく、子育てや仕事をしながらの介護は自分達が体調を崩してしまいます。

自分を元気に育ててくれた親に対する感謝の気持ちを持ち続けて、自宅で介護を続けても自分達の生活を壊すことはできないのです。施設に入ることになっても、毎日のように面会に来る方もいます。昼食だけでも介助をされる方もいます。今までとは違った形で本人さんに寄り添うことができるはずです。

家族が限界に来る前に、早い段階で施設入所にむけて心の整理をしておくのが良いでしょう。

 

田舎ほど、親の面倒は長男・長男の嫁という風潮が強いかもしれません。

実際はどうでしょう?

特別養護老人ホームに入所さえている方の家族で、身元引受人になっている方は、長男はそんなに多くありません。次男、三男より長男・長男の嫁が親の面倒を最後まで見ないといけないという風潮は昔に比べると少なくなっています。

 

それでも、地域性や昔からの環境で長男夫婦が世話をすることがあると思います。特に長男がその妻にほとんど任せっきりにするケースは少なくはありません。しかし、どうぞ子供たちみんなで話し合い、議論し、相談して下さい。

長男だから親の面倒をみないといけないという思い込みがあると、どうにもこうにもならない時が訪れます。

 

施設への入所を検討するときは、子供たち全員で検討して、支えていくことをおススメします。

施設に入所したら、最後までを望む家族もいらっしゃるかもしれません。

しかし、全くそんなことはありませんよ!

例えば、仕事をしていて在宅介護できなくて施設にお願いすることになったとしても、定年退職して時間に余裕ができれば、施設を退所して自宅で介護復帰することができるのです。国も在宅介護復帰を推奨しています。一度、施設に預けたからそれが永遠にだということは決してありません。

家族の環境が整えば在宅で介護してあげて下さい

 - 介護, 老人ホーム