ケアプラントは何か?
みなさん、こんにちは。
今回は施設で生活しているかたのケアプランについてご説明します。
施設におけるケアプランとは、その方にひとりひとりにあった、生活の意欲や楽しみ、身体の安定などを目標としたプランのことです。人間、当然産まれてから現在にいたるまで、ひとりとして同じ道を歩んできた人はいませんよね?勿論、高齢者だって同じです。産まれた場所、家族構成、結婚の有無、仕事、趣味・特技、病気、等さまざまな側面から施設で生活している全員を分析していきます。そして、その人が、施設での生活で「どうなりたいのか?」「目標はあるのか?」「なりたい自分は?」といった意欲を最大限引き出していきます。
介護保険施設は専門職の集団ですので、ケアプランの作成過程において、知識は経験から意見や提案をしていくことがあります。しかし、職員だけで最終決定することはありません。必ず本人、もしくは家族の同意を得て決定するのです。
ケアプランの専門職はケマネジャー(介護支援専門員)ですが、私も資格をもっており、過去に4年間ほどケアプランに携わった経験がありあす。
今回、実際にどのようなプランを作成したかお伝えします。
まず、良くあるのが、身体的な側面で立てることが多いです。
「自分で車椅子を駆動させて、トイレに行くことができればいい」
「少し痩せているので、体重が増加して健康な生活を送ることができればいい」
「糖尿病が悪化しないように、食事の管理や投薬がしっかりできればいい」
こんな感じです。
社会的・環境的な面では、
「週に一回は散歩に行きたい」
「毎日家族と電話して声を聞きたい」
「施設のレクリーションには必ず参加して楽しみたい」
こんな感じです。
珍しいものもあります。
「大好きなボーロを好きなときに食べたい」
「パチンコにいってみたい」
「孫の結婚式に参加したい」
こんな感じです。
ボーロを好きなときに食べたいなんてユニークだと思いませんか?
この方は100歳以上でボーロが大好きなのです。頭が痛いと訴えますが、ボーロを食べたら治ると思っています。あまり食べ過ぎると、食事に影響するのですが、高齢なだけに今を大切にしてもらおうということで決まりました。
しかし、実現することもあれば、しないこともあります。
もし、実現しない場合はなぜ難しかったのか考えて、再度挑戦したり、変更したりします。
こうやって、施設ないでなんとなく生活を送るのではなく、メリハリのある生活や意欲がもてる生活を目指して取り組んでいくのです。