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口腔ケアについて ~入れ歯の手入れ~

   

みなさん、こんちは。

今回は入れ歯についてお話をします。

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きれいに見える入れ歯でも、細菌はびっしりと付着しています。人工的な歯なのでむし歯にはなりませんが、汚れたままにしておくと黒ずんだり嫌な臭いがするようになります。毎食後、入れ歯を洗うのが理想ですが、無理な場合は寝る前に一度丁寧に洗いましょう。

 

入れ歯は、総入れ歯と部分入れ歯があります。総入れ歯で汚れが付きやすいのは、普通の歯と同様に歯と歯の間などです。また、歯肉と密着する裏側の部分も汚れやすいので注意が必要です。部分入れ歯は人によって大きさも形状も違い、複雑な形をしているので、汚れが付きやすくなります。特に金属の部分は手入れを忘れがちになるので、気をつけて下さい。

 

入れ歯は歯の素材は繊細なもので出来ています。きれいにしたいからと言って熱湯や漂白剤に付けるのは絶対にやめましょう。毎食後は歯みがき剤を付けずに入れ歯専用ブラシで洗います。さらに2~3日に一度は入れ歯洗浄剤につけると、より清潔になります。毎日入れ歯洗浄剤を使用すると逆に劣化を促進させてしまいますので、2~3日に一度という目安は大切です。

 

入れ歯を外した後の口の中について触れていきます。部分入れ歯の人は、入れ歯を外したら歯と歯肉のブラッシングをします。歯がまばらになっている人は一本ずつ丁寧にブラッシングをするのがコツです。特に入れ歯の金属がかかっている歯には、汚れが付きやすくなるので念入りに磨きます。歯をこれ以上失わないためにも必ず続けて下さい。

 

歯が一本も残っていない場合でもブラッシングは必要です。入れ歯が接している歯肉には、食べかすや細菌が付着しています。そのままにしておくと炎症や口内炎の原因になります。ブラッシングをするときれいになると同時に、マッサージ効果で血行がよくなります。

 

入れ歯を外すと合わなくなるから眠る時も付けているという人はいなんでしょうか?これは、歯肉にとって好ましくありません。入れ歯をした歯肉は、想像以上に負担がかかっています。特に床面積が狭い入れ歯は、一点に大きな力がかかるため、血行が悪くなってしまいます。せめて眠っている間は歯肉を休ませてあげましょう。認知症などで、どうしても拒む以外はこちらから声掛けをして外してあげるとよいでしょう。また、小さな部分入れ歯は、睡眠中に外れて喉に詰まり、窒息してしまうことも考えられます。必ず外して眠るように声かけを行いましょう。

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