特別養護老人ホームでの生活 ~栄養編~
みなさん、こんにちは。
今回は特別養護老人ホームの栄養・食事についてご説明します。
高齢者にとって栄養はとても大切ことです。若い時に比べると食欲が落ちることもありますが、元気な高齢者は、基本的に食欲があります。
では、特別養護老人ホームでの栄養や食事について、どのように行われているかご説明します。
働き盛りの人に比べると、高齢者は基礎代謝が高くありません。そのため、一日で必要とされるカロリーもそれほど高くはありません。しかし、高齢になると、食欲そのものが低下するので、少ない量でも食べるのがやっと、といった人が多いのが現状です。
栄養の管理は主に栄養士がしています。私が働く施設では、食事は業者に委託していますので、その業者にも栄養士が所属しており、施設の栄養士と業者の栄養士が相談しながら栄養の管理をしているようです。施設の栄養士の主な業務は献立の作成ですね。また、献立を作成するだけではなく、介護職員の協力を得て、実際にどれぐらい摂取しているか記録も残しています。これは全部の利用者に対してです。細かい作業ですが、このように記録することで、個人の好き嫌いを把握できたり、体重が減少したときの因果関係の確認もできるのです。また、年に一度健康診断をしますが、正常な値でないものについて、食事で改善できるのであれば、改善できるように取り組むのです。
どうですか?
結構細かい作業をしていると思いませんか?
やはり、高額な利用料を頂いて生活しているのですから、施設としての務めなのです。
認知症の影響で食べる意欲がほとんどない人もいます。口にスプーンを持っていっても、開けようとしないのです。無理やり口を開けて食べてもらうこともできないので、そのようなときは「栄養補助品」というものを使います。これは、ドラッグストア等でも販売していると思いますが、液体状と固体状のものがあります。少ない量で多くのカロリーを摂取できる食品なのです。
【商品を貼り付けておきますね↓】
https://www.meiji.co.jp/meiji-eiyoucare/products/meibalance_brand/
また、医師の処方で更に栄養の高いものが出される場合はありあます。
【商品を貼り付けておきますね↓】
http://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00002007
加齢により嚥下(食べ物を飲み込むこと)機能が落ちて、口から食事を食べることができない人は、腸や胃、又は鼻から栄養を流し込むという医療行為があります。実際に関わるのは、栄養士より看護師になりますが、私が働く施設では胃に栄養を流し込む(胃ろう)をされている方が全体の1割ほどいます。
そこまでして・・・・と考える家族さんもいらっしゃいますので、実際は家族さんと医師が相談して決めています。
このように、栄養士も高齢者の生命に直結する重大な役割を果たしているのです。